人材採用における一番最初の仕事は?

貴社で人材が退職したい際、事業拡大により増員が必要な際など、人材採用が必要な時、最初に取るアクションはなんでしょうか。

一番最初に取るべきアクションは、『求人作成』となります。

貴社が作成した求人をもとに、求人サイト経由、人材紹介会社経由などで人材を採用することになります。

求人作成は、採用プロセス全体の中で起点の仕事となり、求人作成がうまく行っていないと次のプロセスもうまく行かないため、非常に重要なプロセスとなります。

本記事では求人作成について、記載します。

目次

『求人作成』とは

求人作成とは、人材採用するにあたり、募集要項を決めて、文書化することを言います。

募集要項は、採用するにあたり、候補者に伝えたい情報となります。

募集要項とは、主に職種・役職、仕事内容(JD)、給与・福利厚生、応募要件、勤務条件・勤務地などがあります。

これらの項目を決めておくことで、適切な人材を集めることができます。

職種

今回、貴社が求めている人材の職種となります。
例えば、営業職、経理職、エンジニア職などがあります。

役職

ポジションのレベルとなります。
例えば、スタッフ、スーパーバイザー、アシスタントマネージャー、マネージャーなどがあります。

仕事内容(JD)

求めるポジションの仕事内容になります。JD(Job Descreption)と呼ぶことも多いです。
仕事内容は、応募者がイメージしやすいようになるべく詳細に書く必要があります。

給与・福利厚生

言うまでもなく、給与・福利厚生は最も重要な情報です。
特に福利厚生は、充実していていることに越したことがないので、自社の福利厚生を漏れなく記載しましょう。

応募要件

応募要件とは、本ポジションに応募するにあたり、応募者が満たすべき要件となります。
例えば、営業職の応募要件としては、法人営業経験3年以上、運転免許を持っていること、大卒以上などがあります。

勤務地・勤務条件

勤務条件は、始業時間、終了時間、労働時間、休日などがあります。

求人作成のポイント

福利厚生を網羅的・魅力的に記載する

働く側の立場からすると、福利厚生が充実しているに越したことはありません。福利厚生が充実していればしているほど人材は集めやすくなります。

中でも以下の福利厚生があると応募者にとっては魅力的な求人になります。

<魅力的な福利厚生の例>

  • 13ヶ月ペイ以外の賞与(47%の企業が13ヶ月ペイのみを支給している)
  • VL・SL有給休暇(8割の会社が各10日以内に設定している)
  • 家族をカバーした民間医療保険(59%の会社が従業員本人のみに適用している)
  • WFH(日系企業のnWFH導入率は25%に留まっている)

貴社で上記のような福利厚生を導入しているにも関わらず、求人に記載していない場合は、その魅力が求職者に伝わらないため、福利厚生は網羅的で魅力的なものを記載しましょう。

仕事内容を適切に記載する

貴社が求める人材を集めるためには仕事内容を正確に記載する必要があります。

例えば、貴社が営業人員を採用したい場合は、仕事内容を『営業全般』など曖昧に記載するのではなく、なるべき詳しく記載することで適切な人材を集めやすくすることができます。

<営業を募集する際の仕事内容の記載例>
・売る製品・商品は何か
・対象としている顧客層は、個人 or 法人、法人の場合、製造業向けなのかなど
・営業エリア(マカティ、NCR、カラバルゾン、フィリピン全体など)
・新規開拓と既存顧客の割合の比率など

応募要件を適切に記載する

応募要件は、本ポジションに応募するにあたって、応募者が満たしているべき要件となります。
ここを正確に記載することで、要件を満たしていないズレた人を集めることを避けることができ、適切な人材を集めることに繋がります。

<経理を募集する際の応募要件の記載例>
・月次決算を自力できる人
・消費税・源泉税・所得税の計算・申告を対応できる人
・給与計算の経験があること
・会計学科を出ていること

適切な給与レンジで応募する

フィリピンにおいては、概ね、給与レンジは、仕事内容、ポジション、エリアによって決まってきます。

給与相場を下回って人材を募集すると、人材が集まらないか、要件を満たしていない人が集まるかのどちらかになることが多いです。

このような事態を避けるために、市場の給与相場を把握して、適切な給与レンジを設定する必要があります。

フィリピンにいない人材層の採用は期待しない

フィリピンにおいて、一定の職種において、そもそもそのようなフィリピン人は存在しない、または限りなく少ないという職種があります。そのような人材層は募集しても集まらないのが現状となります。

フィリピンで採用が難しい人材の層
・日本語が分かるITプログラマー
・日本語が分かる経理のスペシャリスト
・日本語で日本人向けに営業ができるフィリピン人(ハーフ除く)

フィリピンは、タイやベトナムに比べると、日本語人材の母数が少なく、上記のような人材は極めて少ないのが現状となります。

まとめ

求人作成は、全ての採用プロセスの起点にあたり、非常に重要なプロセスです。

求人作成がうまく行っていないと、次のプロセスに進まず、採用がうまく行きません。

おそらく多くの日本人責任者が自社のHRがどのような求人を作成しているか把握していないことが多いと思います。

自社ではどのような求人が作成されているかを確認し、上記のポイントが抑えられているか見るのが求人作成プロセス改善の第一歩であると言えるかと思います。

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