フィリピンにおける通勤事情

皆様、フィリピンでは、通勤が大変だというイメージがあるのではないでしょうか。

そこで、今回の人材通信では、フィリピンにおける通勤事情の実態調査の結果について解説します。

例えば、公共交通機関の不足、長い通勤時間、交通渋滞、悪天候などの悪い条件が想像できるかと思います。

<調査リソース>
調査内容:通勤に関する実態調査
調査方法:弊社インターネットによるアンケート調査
調査期間:2023年6月6日〜6月17日
調査対象層:フィリピン人の20代〜50代の男女ビジネスパーソン
回答数:567名
※対象は、マカティオフィス勤務の方限定

目次

通勤時間

通勤に要する時間について調査したところ、以下の回答を得ることができました。

<片道の通勤時間>
※マカティオフィス勤務の方限定

・30分以内:28%
・31分-60分:29%
・61分-90分:26%
・91分-120分:10%
・121分以上:6%

※平均:片道58分
※往復:約2時間(116分)

上記の回答はマカティに通勤する人に限定しておりますが、
彼らは以下の住所からの通勤となります。

<自宅の住所>
・マニラ首都圏:64%
・Cavite:13%
・Laguna:11%
・Rizal:4%
・Batangas:4%
・他:4%

通勤にかかる費用

1日の通勤にかかる費用を調べたところ、以下の通りの結果となりました。

<1日の通勤費>
・100ペソ未満:26%
・100−199ペソ:28%
・200−299ペソ:18%
・300−399ペソ:12%
・400−599ペソ:9%
・600−799ペソ:3%
・800ペソ以上:4%

※平均:1日243ペソ
※月換算:4,860ペソ(20営業日とした場合)

給与が少ない若年層にとっては、決して軽くない負担であることが分かります。

会社から支給される通勤手当

上記にて、月間の平均の通勤負担が4,860ペソであることが分かりました。
それに対して、企業側は通勤手当でどこまでカバー出ているのでしょうか。

<月間の通勤手当>
・支給無し:55%
・1,000ペソ未満:7%
・1,000−1,999ペソ:12%
・2,000−2,999ペソ:8%
・3,000−3,999ペソ:6%
・4,000−4,999ペソ:4%
・5,000ペソ以上:8%

※平均の通勤手当:1,266ペソ(月間)

調査結果としては、55%が通勤費の手当を支給しておりません。
それゆえ、多くのフィリピン人が通勤費の自己負担を余儀なくされている形となります。

まとめ

通勤費の負担が軽くないにも関わらず、半分以上の会社が通勤手当を支給していないことが分かりました。
また、通勤手当が支給されていても、多くの場合は従業員側の持ち出しになっているようです。

通勤には、お金だけではなく、時間もエネルギーも消耗してしまいます。
そのため、WFH(在宅勤務)を導入している会社は人気があり、
給与が下がってでもWFHがある会社に転職したいという要望も弊社によく届きます(人材通信#2に詳細を記載)。

WFHを導入することで採用に有利になる可能性がありますので、
貴社においても採用の間口を拡げるための選択肢の一つとしてご検討頂けますと幸いです。

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