フィリピン人が重要視する福利厚生・勤務形態は!?

フィリピン 福利厚生 相場

弊社では、月に1,000名以上のフィリピン人からの転職相談を受けております。

その中で、彼らが仕事を選ぶ際の判断基準として重要視するものとして、
仕事内容、勤務地、給与、福利厚生、勤務形態など多岐にわたります。

優秀な候補者を引き寄せ、競合他社よりも魅力的な条件を提供するために、
給与や仕事内容は重要ですが、福利厚生や勤務形態が他社と比べて魅力的でない場合、
優秀な候補者からの応募が減少したり、オファーを提示しても承諾されないなど、採用競争において不利になることが考えられます。

そこで、今回のメールマガジンでは、給与以外の福利厚生や勤務形態に焦点を当て、
フィリピン人が求める特に重要な、5つの要素について解説いたします。

目次

1,有給休暇の日数

家族との時間を過ごすことを大切な価値観とするフィリピン人にとって、有給休暇の取得できる日数は非常に重要です。

法律で規定されている最低の有給休暇は年間5日ですが、
多くの企業はVacation Leaveを10日前後、Sick Leaveを10日前後の合計約20日ほど提供していることが多いです。

従って、この基準を大きく下回る場合、採用競争において不利になる可能性があります。

フィリピンの有給休暇日数(製造業)

フィリピン 有給休暇日数

フィリピンの有給休暇日数(非製造業)

2,HMO(Health Maintenance Organization)の有無

フィリピンの社会保険制度が限定的なため、企業がHMOと呼ばれる民間の医療保険を提供することが一般的です。

約9割の企業が従業員のためにHMOを提供し、そのうちの半分ほどが従業員の家族にも同様にもHMOを提供しています。

9割の会社がHMOを提供する中で、貴社がHMOを提供していない場合、候補者が他社と比較検討した場合、不利になる可能性が高まります。

フィリピンのHMの加入状況

3,賞与(法定賞与以外)の月数

フィリピンでは13ヶ月ペイと呼ばれる1ヶ月分の法定賞与があります。
13ヶ月ペイに加えて、一部の企業では追加の賞与を支給していることがあります。

追加の賞与を払ってい企業は全体の半分ほどに留まることから、支給しなくても採用において大きく不利になることはないですが、
支給する場合、採用競争において大きくプラスになることは間違いないです。

フィリピンの賞与支払い状況

フィリピン 賞与 相場 何ヶ月分

4,WFH(在宅勤務)の有無

公共交通機関が充実していないフィリピンにおいて、通勤は時間・費用・エネルギーを消費します。
そのため、フィリピン人はWFHを好む傾向が強いです。

特に都市部のホワイトカラーや外資系企業では、WFHの導入が進んでおり、
就職先の選択肢が多い優秀な人材に貴社を選んでもらうためには、WFHの提供は採用競争力を保つ上で重要な要素となります。

フィリピンの在宅勤務(製造業)

フィリピンの在宅勤務(非製造業)

5,土曜日出勤の有無

家族との時間を重要視するフィリピン人にとって、土曜日の出勤があるかどうかは非常に重要な要素です。
他の条件がどれだけ良くても、土曜出勤がある企業は避けられる傾向が強いです。

特に都市部のホワイトカラーやIT職は土曜出社の企業が非常に少ないため、
このような職種において、土曜出社がある場合、採用が極めて難しくなります。

まとめ

会社を選ぶ際、フィリピン人求職者が重要視する5つの福利厚生や勤務形態についてご解説しました。

優れた候補者ほど、就職先の選択肢が多く、貴社が優秀な人材を採用する場合、他社との競争となります。

このような状況下で、上記の5つの要因について、貴社が不利になる要素はありませんでしたでしょうか。

フィリピン人候補者の視点から、貴社の採用力を理解し、適切な人材を採用する際に役立てていただければ幸いです。

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