タイ人採用の成否を決める求人票作成|4つの必須ポイントと実践チェック法

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タイで人材採用を担当されている皆さん、自社の求人票を最近ご覧になりましたか?多くの日系企業では、求人票の作成をタイ人HRに任せきりにしており、実際にどのように掲載されているか把握していないケースが少なくありません。

しかし求人票は、採用活動における「会社の看板」です。タイ人求職者が最初に目にする情報であり、この看板の出来次第で応募者の質と量が大きく変わります。どれだけ魅力的な企業でも、求人票が不十分では優秀な人材は集まりません。

本記事では、タイでの採用活動において最も基本となる求人作成の4つの必須ポイントを解説します。給与相場の把握、福利厚生の訴求方法、応募要件の明確化など、すぐに実践できる具体的なノウハウをお伝えします。

この記事は、RCXのYouTube動画の内容をもとに再構成したものです。

目次

求人作成とは何か?採用活動の起点となる重要プロセス

採用活動は複数のプロセスで構成されていますが、その最初のステップが求人作成です。人材募集を開始する前に、まず「どんな人材をどんな条件で募集するのか」を明確に定義し、文書化する必要があります。

求人票には主に以下の5つの要素を盛り込みます。

項目内容
職種・ポジション名カスタマーサポート、アカウントエグゼクティブなど具体的な職種名
仕事内容ジョブディスクリプション(業務の詳細説明)
給与・福利厚生タイ人求職者が最も重視するポイント
応募要件学歴、経験年数、語学資格などの必須条件
勤務条件勤務地、勤務時間、勤務日などの労働条件

タイの主要求人サイトであるJobsDB(ジョブズDB)などでは、これらの情報が構造化されて掲載されます。求職者はこの求人票を見て応募するかどうかを判断するため、内容の適切さが応募者の質と量を左右します。

タイでの採用プロセス全体については、以下の記事で詳しく解説しています。

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次のセクションから、求人票作成で押さえるべき4つのポイントを具体的に見ていきましょう。


ポイント①:仕事内容は具体的に記載する

求人票でよく見られる問題の一つが、仕事内容の記載が曖昧であることです。例えば営業職の募集で「営業全般」とだけ書かれているケースが多くありますが、これでは求職者は自分に適したポジションかどうか判断できません。

営業職の場合に明記すべき具体項目

営業職を例にとると、以下のような詳細を具体的に記載する必要があります。

項目具体例
取扱商品・サービス製造装置、ITソリューション、物流サービスなど
顧客属性法人(B2B)か個人(B2C)か
営業スタイル新規開拓中心か既存顧客フォロー中心か
営業手法テレアポ・展示会などのプッシュ型か、問い合わせ対応中心の反響型か
営業エリアバンコク中心か地方出張が多いか

このレベルまで詳細に記載することで、初めて適切な候補者が集まってきます。仕事内容が曖昧なままだと、要件に合わない候補者が大量に応募してくるか、または全く応募が来ないという両極端な結果になりがちです。

求職者が「自分に合うかどうか判断できる」レベルの具体性を持たせることが、効率的な採用活動の第一歩です。


ポイント②:応募要件を明確に設定する

応募要件とは、そのポジションに応募する候補者が満たしておくべき条件のことです。この設定が曖昧だと、要件を満たしていない方からの応募が増え、選考業務が非効率になります。

職種別の応募要件設定例

職種応募要件の例
営業職製造業向け営業経験3年以上、運転免許保有(営業車使用のため)
事務職日本語能力試験N3以上、大卒以上、Excel中級レベル
エンジニア職関連分野での実務経験2年以上、特定のプログラミング言語スキル

応募要件を明確にすることで、適切な候補者だけが応募してくるようになります。応募数が多ければ良いというわけではありません。大切なのは質の高い候補者を効率よく集めることです。

要件が曖昧なままだと、優秀な候補者が大量の応募者の中に埋もれてしまい、対応漏れが発生するリスクもあります。タイの採用現場では実際にこうした問題がよく起きています。

応募要件を明確にしておくだけで、適切な候補者に適切な時間をかけられる体制が整います。


ポイント③:適切な給与レンジを設定する

タイ人求職者の転職理由の最大要因は給与アップです。求人を探す際、まず給与欄に目が行き、その金額で応募するかどうかを判断します。したがって、給与設定は採用成功の鍵を握る極めて重要な要素です。

タイの給与は職種・役職・エリアで相場が決まっている

タイでは、職種・役職・勤務エリアごとに給与相場がほぼ決まっています。例えば以下のようなイメージです。

職種・役職エリア給与目安(参考)
経理マネージャーバンコク相場に応じた適切な水準が存在
新卒エンジニア工業団地エリア別の相場が形成されている
営業スタッフ地方都市バンコクより低めの相場

ここでよく起きる問題があります。それは、相場を把握せずに「自社の予算ベースで給与を決めてしまう」ことです。

結果として相場を下回る給与設定になり、求人を出しても人が集まらない、または求めるレベルとかけ離れた候補者しか来ないという事態に陥ります。タイの採用現場ではこのケースが非常に多いのが現実です。

相場に合った給与設定こそが、採用活動の成否を分ける最重要ポイントの一つです。

https://rcx-recruitment.com/th/thai-salary-benefits-guide-2025/


ポイント④:福利厚生を漏れなく魅力的に記載する

福利厚生は、給与と並んでタイ人求職者が重視する要素です。しかし、多くの日系企業で見られる問題があります。それは、魅力的な福利厚生があるのに求人票に記載していないことです。

これは非常にもったいない状況です。せっかくの強みが候補者に伝わっていないため、採用競争力を発揮できていないのです。

必ず記載すべき福利厚生の具体例

福利厚生項目記載のポイント
ボーナス「年2回、合計○ヶ月分」と具体的に明記。日系企業は月給を抑えてボーナスで補う傾向があるため、しっかりアピールする
民間医療保険単に「加入」だけでなく、家族までカバーされているかを明示。家族適用は大きな魅力
退職金制度法定以上の退職金制度があれば必ず記載
在宅勤務(WFH)週何日可能か、完全リモート可能かなど具体的な制度内容を記載
その他手当通勤手当、住宅手当、食事手当など、あるものは全て記載

特にボーナスについては、日系企業の強みです。月給を抑えてボーナスでカバーしている場合、ボーナスの支給月数まで明記することで年収ベースでの魅力を伝えられます。

また民間医療保険も重要です。従業員本人だけでなく家族までカバーされているのであれば、それは求職者にとって非常に魅力的な条件となります。

福利厚生は漏れなく、網羅的に、魅力的に記載する。これがポイントです。

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今日からできる実践アクション2つ

ここまで4つのポイントをお伝えしてきましたが、「具体的に何から始めればいいのか」と感じた方も多いでしょう。そこで、今日からすぐに実践できるアクションを2つご紹介します。

アクション①:自社の求人票を実際に見てみる

まず、自社が現在掲載している求人票を実際に確認してください。タイではJobsDB(ジョブズDB)という求人サイトが最も有名で、多くの日系企業が利用しています。

確認方法は簡単です。JobsDBのサイトにアクセスし、検索窓で自社名を入力して検索するだけです。すると自社が掲載している求人が表示されるはずです。

まずは現状を把握すること。これが改善の第一歩です。多くの日本人駐在員の方は、タイ人HRに任せきりで自社の求人票を見たことがないケースが少なくありません。

アクション②:4つのポイントでチェックする

求人票を確認したら、本記事で解説した4つのポイントに照らし合わせてチェックしてください。

  • 仕事内容は具体的に記載されているか?
  • 応募要件は明確に設定されているか?
  • 給与設定は市場相場に合っているか?
  • 福利厚生は漏れなく記載されているか?

この4点をチェックするだけで、改善すべき箇所が見えてくるはずです。「ここが抜けているかも」と気づいたら、それを修正するだけで採用活動の成果が大きく変わる可能性があります。

求人票は一度作って終わりではありません。定期的に見直し、市場環境や自社の状況に合わせて継続的に改善していくことが重要です。


まとめ:求人票の質が採用成功の鍵を握る

今回は、タイでの採用活動における最初のステップである求人作成について解説しました。採用プロセス全体の中で上流にあたる求人作成がうまくいかないと、その後の選考プロセスにも悪影響が及びます。

  • 求人票は採用活動の看板:求職者が最初に目にする情報であり、応募の質と量を左右する重要な要素
  • 仕事内容は具体的に:「営業全般」ではなく、商品・顧客・営業スタイル・エリアまで詳細に記載する
  • 応募要件を明確化:学歴・経験・資格など必須条件を明示し、適切な候補者だけを集める
  • 給与は市場相場に合わせる:自社予算だけで決めず、職種・役職・エリア別の相場を把握して設定する
  • 福利厚生を漏れなく記載:ボーナス・医療保険・退職金・在宅勤務など、魅力的な制度は全て明記する
  • 今日からできるアクション:JobsDBで自社求人を確認し、4つのポイントでチェックする

本記事の内容を参考に、ぜひ一度自社の求人票を見直してみてください。それだけで採用活動の成果が大きく変わる可能性があります。

次のステップとしては、作成した求人票を「どの採用媒体に掲載するか」が重要になります。求人サイト、人材紹介、SNS、リファラルなど、媒体によって集まる人材の層が異なります。最適な採用チャネルの選び方については、別の記事で詳しく解説していますので、ぜひ合わせてご覧ください。

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