タイ就職の履歴書・職務経歴書の書き方|書類選考を通過する5つのコツ

「タイの日系企業に応募しても、なかなか書類選考が通らない」「海外向けの履歴書って、日本と同じ書き方でいいの?」——タイ就職を目指す方から、こうした応募書類の悩みは本当によく聞かれます。
結論からお伝えすると、タイの日系企業への応募であれば、履歴書・職務経歴書の書き方は日本国内の転職と大きく変わりません。ただし、ちょっとした見落としが原因で書類が通らないケースが非常に多いのも事実です。
この記事では、タイ現地採用を目指す方向けに、履歴書・職務経歴書の項目ごとの書き方と、書類全体に関わる5つの重要ポイントをわかりやすく整理して解説します。
この記事は、RCXのYouTube動画の内容をもとに再構成したものです。

タイ就職の応募書類は「日本式」でOK|まず押さえたい結論
「海外への応募だから、特別なフォーマットが必要なのでは?」と身構える方は多いのですが、タイの日系企業に応募する場合、日本国内の転職と同じ書式で問題ありません。さらに意外なことに、日系企業の約9割は日本語のみのレジュメで応募可能です。英語の応募書類は後から時間のあるときに作成すれば十分です。
ただし、履歴書と職務経歴書では求められる役割がまったく異なります。この違いを理解していないと、履歴書に自己PRをびっしり書き込むなど、的外れな努力をしてしまいがちです。
| 書類 | 役割 | 意識すべきこと |
|---|---|---|
| 履歴書 | ミスがないことが評価される「減点方式」の書類 | 正確さがすべて。マイナス評価を避ける |
| 職務経歴書 | 「この人に会ってみたい」と思わせる「加点方式」の書類 | 職務要約と数字で語る実績が勝負 |
この前提を押さえたうえで、まずは履歴書のチェックポイントから具体的に見ていきましょう。
履歴書は「減点されない」ことがすべて|9つのチェック項目
履歴書は加点を狙う書類ではなく、ミスがないことが評価される書類です。見直すべき項目は全部で9つあります。以下の表で自分の書類をチェックしてみてください。
| 項目 | ポイント |
|---|---|
| 写真 | 必ず最初から添付。髭・ピアス・明るすぎる髪色は避ける |
| 日付 | すべて西暦で統一。提出のたびに日付を更新する |
| メールアドレス | ニックネーム系はNG。名前ベースのシンプルなものを新規取得 |
| 学歴 | 略称ではなく正式名称で。原則高校から、学部・学科・専攻まで記載 |
| 職歴 | 会社名は登記上の正式名称。「現在に至る」「以上」で締める |
| 資格 | 仕事に直結するものを中心に。TOEICは点数まで具体的に |
| 退職理由 | 「一身上の都合により退職」「会社都合により退職」の2パターンのみ |
| 志望動機 | 使い回しがバレるくらいなら書かない方がマシ |
| 本人希望欄 | 給与・勤務地の希望は書かない。「貴社の規定に従います」でOK |
写真と身だしなみは日本以上に厳しく見られる
タイの日系企業は、応募者の身だしなみを厳しくチェックする傾向があります。理由は、タイ就職を目指す方の中に「海外でゆるく働きたい」という層が一定数いるためです。タイの日系企業は大手・堅めの会社が多いので、髭やピアス、明るすぎる髪色は日本以上にマイナスに働きやすいと心得ておきましょう。
日付は西暦統一、資格は「数字」で示す
書類選考にはローカルのタイ人HRが関わることもあり、平成・令和などの和暦は読めません。日付は必ず西暦で統一してください。また資格欄では、「英語:日常会話レベル」のような自己評価表現ではなく、TOEIC◯◯点と具体的な数字で書くのがポイントです。学習中なら「TOEIC700点目標で勉強中」と書くだけでも前向きな姿勢が伝わります。営業職志望なら自動車免許も忘れずに記載しましょう。
志望動機・本人希望欄の落とし穴|中途採用で本当に見られるのは?
意外に思われるかもしれませんが、中途採用では志望動機や自己PRはあまり見られません。重視されるのはスキルと経験です。他社向けの志望動機を使い回しているのがバレるくらいなら、いっそ書かない方がマシ、というのが実情です。
ただし、志望動機欄があるのに空白なのは印象が悪くなります。おすすめは、中途の方は志望動機欄のないフォーマットを選び、志望動機は応募メッセージや面接で伝える方法です。逆に新卒や経験の浅い方は、志望動機欄のあるフォーマットで経歴の少なさをカバーする戦略が有効です。
本人希望欄に「給与◯万バーツ以上希望」「勤務地は◯◯希望」などと書くのも避けましょう。選考前の段階で要望が多い人と見られがちで、希望条件は内定後や面接の中で交渉すれば十分です。とはいえ、交渉の場面で根拠を持って話すには、タイの生活費相場を事前に把握しておくことが欠かせません。


生活費のイメージが固まると、無理のない希望給与を設定できるようになります。それでは、いよいよ本当の勝負である職務経歴書の話に進みましょう。
職務経歴書は「会ってみたい」と思わせる勝負の書類
履歴書がミスを減らす書類なら、職務経歴書は「この人に会ってみたい」と思わせるための書類です。書き方ひとつで書類の通過率は大きく変わります。全体構成は以下が基本で、分量は2〜3枚、多くても4枚に収めましょう。
| 構成順 | 内容 | ポイント |
|---|---|---|
| 1. 職務要約 | 経験年数・主な職種・実績の要約・強み | 4〜5行、30秒で読める長さに凝縮 |
| 2. 職務経歴 | 新しい順に各社での業務内容と実績 | 応募ポジション関連は厚く、無関係は簡潔に |
| 3. スキル・資格 | 応募職種に関するスキル・資格 | 無関係な趣味の資格は省略OK |
| 4. 自己PR | 結論→エピソード→応募先での活かし方 | 3〜4行。タイで働きたい理由もプラスに |
特に重要なのが、冒頭に置く職務要約です。採用担当者はここを最初に読み、続きを読むかどうかを決めるからです。ここでピンとこなければ、その後にどんなに良いことが書いてあっても読まれない可能性が高くなります。

実績は必ず「数字」で書く
職務経歴書で最も差がつくのが実績の書き方です。「営業として頑張りました」のような抽象的な表現では何も伝わりません。実績は必ず数字で具体的に書きましょう。
- 営業職:売上達成率◯%、担当顧客数、新規開拓件数、部署内売上ランキング(◯人中◯位)
- マネージャー職:部下の人数、ミッション、予算達成率、改善した内容とその成果
なお、取引先名はアピール材料になる一方で守秘義務違反のリスクもあります。「大手製造業A社(東証プライム上場・売上5,000億円規模)」のように、企業の規模感が伝わる書き方にしておくのが無難です。
書類選考の通過率が変わる|全体に関わる5つのポイント
最後に、書類全体に関わる5つの重要ポイントを整理します。これを押さえているかどうかで、書類選考の通過率は大きく変わります。
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| 1. スピードが勝負 | 海外の中途採用は1名枠・欠員募集が基本。良い求人は迷わず即応募 |
| 2. AIは補助的に | 誤脱字チェックや壁打ちに活用。最後は必ず自分の言葉に直す |
| 3. 手書きはNG | WordやExcelで作成し、PDFに変換してオンライン提出が基本 |
| 4. ファイル名を工夫 | 「履歴書_山田太郎_202601」のように名前と日付を入れる |
| 5. 英語書類は後回しでOK | 日系企業の約9割は日本語のみで応募可。まず日本語書類を作り込む |
特に注意したいのがスピード感です。海外の中途採用はポジションが1名枠に限られ、原則欠員募集のため、企業側も早く採用したいと考えています。書類を直して再提出するやり取りを2〜3日している間に、他の候補者に決まってしまうことも珍しくありません。
また、ChatGPTなどのAIで書類を作る方が増えていますが、丸ごとAIに書かせた書類は読めばわかってしまいます。AIはあくまで補助的なサポートと位置づけ、最後は必ず自分で読み返して自分の言葉に直すことを心がけてください。
手書きの書類は、ローカルスタッフが翻訳ツールを使えず、デジタルに弱い人という印象を与えるため海外では原則NGです。書類の準備と並行して、ビザや渡航などタイ就職・移住の準備全体の流れも確認しておくと、内定後の動きがスムーズになります。


書類はたかが1枚、されど1枚。丁寧に作り込むかどうかで、海外就職のスタートラインが大きく変わります。

まとめ
タイ現地採用を目指す方の履歴書・職務経歴書の書き方について、重要ポイントを解説してきました。最後に要点を整理します。
- 書式は日本式でOK:タイの日系企業なら日本国内の転職と同じ書き方で問題なし。約9割は日本語レジュメのみで応募可能
- 履歴書は減点方式:写真・西暦統一・正式名称など、正確さがすべて。ミスをなくすことに集中する
- 志望動機の使い回しはNG:中途採用で見られるのはスキルと経験。志望動機欄のないフォーマット活用も有効
- 職務経歴書は職務要約が命:4〜5行・30秒で読める要約で「会ってみたい」と思わせる
- 実績は数字で語る:達成率・件数・ランキングなど具体的な数字が通過率を左右する
- スピードが勝負:海外の中途採用は1名枠。良い求人があれば迷わず応募する
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