タイ就職2026年最新トレンド|現地採用の給与相場・職種・AI求人の実情を解説

「タイの現地採用って、ぶっちゃけいくらもらえるの?」「未経験や30代・40代でも挑戦できる?」——タイ・バンコクへの就職を考え始めると、給与や求人の実情が気になりますよね。ネット上の情報は古いものも多く、今のリアルが分かりにくいのが実情です。
この記事では、2026年時点のタイ就職の最新トレンドを、人材紹介の現場に立つRCXリクルートメントの営業担当・鈴木さんへのインタビューをもとに整理しました。給与相場から応募者の属性、募集職種、そして話題のAI求人事情まで、まるっと解説します。
「タイで働くのはまだ早いかな」と迷っている方も、この記事を読めば自分に挑戦できるチャンスがあるかを具体的にイメージできるはずです。
この記事は、RCXのYouTube動画の内容をもとに再構成したものです。

タイ現地採用の給与相場|経験を積むほどしっかり上がる
まずは一番気になる給与から見ていきましょう。タイでは日本のように年収ではなく月給ベースで考えるのが一般的です。求人数が最も多い営業職を例にすると、相場は次のようになります。
| キャリア段階 | 月給(バーツ) | 日本円の目安 |
|---|---|---|
| 新卒・未経験 | 5万バーツ〜 | 約25万円〜 |
| 20代・営業経験3年程度 | 6万〜7万バーツ | 約30万〜35万円 |
| 営業歴10年以上のベテラン | 8万バーツ超 | 40万円超も |
| IT・コンサルなど専門職 | 上記+2万バーツ程度 | +約10万円の上乗せ |
| 現地法人責任者・工場長クラス | 10万〜15万バーツ | 約50万〜75万円 |
新卒・未経験でも月25万円程度と、日本と変わらないかむしろ良い水準からスタートできます。そして経験を積むほど給与が上がる構造がはっきりしているのがタイの特徴です。マネジメント職でなくても、製造業の技術職やITコンサルなら月10万バーツ超えも珍しくありません。
額面より注目すべき「手取り率」の高さ
タイ就職の大きな魅力は額面だけではありません。タイは税金や社会保険料が低いため、手取り率が非常に高いのです。日本では額面から2〜3割引かれるのが普通ですが、タイでは月収50万円未満なら9割以上が手取りとして残ります。
つまり同じ額面でも手元に残るお金が多いのがタイの現地採用。ここは見落とされがちな重要ポイントです。ただし、手取りが多い分社会保険が脆弱という側面もあるため、医療保険などは自分で備える意識が必要です。
手取りが多くても、実際の暮らしにいくらかかるかも合わせて把握しておきましょう。タイの生活費については以下の記事で詳しく解説しています。


生活費とのバランスで考えると、タイの給与水準は貯金や投資に回せる余裕を作りやすいと言えます。
どんな人が応募している?年齢・男女比・居住地のリアル
「もう年齢的に遅いのでは」と不安な方も多いですが、実際の応募者データを見ると幅広い年代が挑戦していることが分かります。
| 項目 | 内訳 |
|---|---|
| 年齢層 | 20代:約30%/30代:約25%/40代:約25%/50代以上:約20% |
| 男女比 | 男性:約6割/女性:約4割 |
| 応募時の居住地 | 日本在住:約5割/タイ在住:約4割/その他海外:約1割 |
意外なのは、応募者の半分が日本在住だという点です。タイ旅行で好きになった、タイに友人がいるなどタイへの思い入れがある方や、「海外で働きたい」が先にあって候補国の一つにタイが入っているパターンが多いそうです。
日本にいながらタイ就職を決める人が最多派ということは、渡航前の準備が成功のカギになります。移住準備の全体像は以下の記事が参考になります。


女性の応募も約4割と多く、営業や技術職で活躍する女性もたくさんいます。性別・年齢で諦める必要はまったくありません。
募集職種は営業が半分以上|事務職がほぼない理由
2026年時点の求人には、はっきりした特徴があります。日本人向け求人の半分以上が営業職で、次いで製造業の技術職、コンサル、IT、一部のMD職・工場長などのマネジメント職と続きます。

一方で、希望者が多い事務職の求人はほとんどないのが現実です。その理由は大きく2つあります。
| 理由 | 詳細 |
|---|---|
| ①コスト面の判断 | 不景気の中、相対的に給与の高い日本人を事務職には置きたくないという企業側の考えがある |
| ②雇用ルールの制約 | タイでは日本人を1人採用すると、タイ人を4人雇用する必要があるルールがあり、日本人を雇えるビザの枠が限られている |
限られた採用枠だからこそ、企業は売上に直結する営業職に枠を回します。不景気なときこそ「売ってくれる人」が必要なため、景気減速で求人全体が減る中でも営業だけは募集が続いているのです。
未経験・語学力・学歴の条件は?TOEIC600点が一つの目安
「未経験でも挑戦できる?」という質問への答えはイエスです。未経験で入りやすいのはやはり営業で、営業を避けたい方にはカスタマーサポートなど未経験OKの職種もあります。ただしタイの日本人採用は基本的に即戦力採用のため、未経験の場合は何か「光るもの」が必要です。
- 語学力:英語やタイ語ができれば大きなアピールに
- コミュニケーション能力:人並み外れた対人スキルは営業で武器になる
- 行動力:海外に飛び込む姿勢そのものが評価される
- AI活用力:AIで業務改善ができる力は、これから効いてくる強み
語学については誤解が多いポイントで、ペラペラである必要はありません。一部のコンサル職・マネジメント職を除けば、企業が求める経験があれば日常会話レベルでOKという求人が多く、目安はTOEIC600点程度。このレベルがあれば書類選考は通ると言われています。経験がある方なら、語学は多めに見てもらえるケースも多いです。
学歴は職種によって異なり、営業やバックオフィスなどホワイトカラー職は大卒以上が基準の会社が多い一方、技術職は学歴不問のことも多め。手に職がある方は学歴に関係なくチャンスの幅が広がります。
タイにAI求人はある?2026年の現状とこれからの準備
最近よく聞かれるのが「タイにAIの求人はあるのか」という質問です。正直なところ、AI求人と呼べるものはまだほとんどないのが2026年時点の現状です。「AIができる人募集」という求人が並んでいるわけではなく、今すぐAIスキルだけで採用されることを期待すると、がっかりするかもしれません。
ただし、この流れは確実に変わっていくと見られています。背景にあるのは、タイの日系企業はAIどころかDX(デジタル化)自体が遅れているという現状。紙やExcelの手作業が残る企業も多く、だからこそ「AIで生産性を上げなければ」という時期が必ず来ると予想されます。
今からできる準備は、「AI×今の自分の仕事」の経験を作っておくことです。
- AI×営業:提案資料作りや議事録、顧客データ分析をAIで効率化する
- AI×事務:データ入力やレポート作成をAIで自動化する
ここで重要なのは、「AIが使えます」だけでは意味がないという点です。企業が知りたいのは「AIを使ってうちのどの業務をどう良くできるか」。例えば「提案資料作りを半分の時間でできます」「入力作業をなくしてミスを減らせます」のように、解決できる課題とセットで語れて初めて強みになります。
なお、タイ就職には良い面だけでなく注意点もあります。移住後に後悔しないために、デメリットも事前に押さえておきましょう。


日本にいる今からでも、未来に向けた準備は始められます。AIそのものを勉強するより、「自分の仕事のどこをAIで良くできるか」を考える方がずっと大事です。

まとめ|2026年のタイ就職は「営業×経験×手取り率」がカギ
2026年のタイ就職トレンドを整理すると、ポイントは次のとおりです。
- 給与相場:営業職なら未経験で月5万バーツ(約25万円)から、経験10年以上で月8万バーツ(40万円)超も。マネジメント職は月10万〜15万バーツ(50万〜75万円)
- 手取り率が高い:月収50万円未満なら9割以上が手取りとして残る。額面以上にお得
- 幅広い年代が挑戦:20代が3割、30代・40代が各25%、50代以上も2割。女性も約4割
- 応募者の半分は日本在住:日本にいながらタイ就職を決めるのが最多パターン
- 求人の半分以上は営業職:不景気とビザ枠の制約から、事務職の求人はほとんどない
- 英語はTOEIC600点が目安:ペラペラでなくてOK。経験があれば語学は多めに見てもらえる
- AI求人はまだ少ない:ただし「AI×自分の仕事」の業務改善経験は、これから確実に効いてくる強みになる
タイでは経験を積むほど給与が上がり、手取り率の高さも相まって、日本以上に手元にお金が残る働き方が実現できます。「営業はちょっと…」と敬遠せず、まずは求人の実情を知ることから始めれば、自分に合ったチャンスがきっと見つかるはずです。











